いろんな情報をウォッチしている中で、ETFという言葉を聞いたことはないでしょうか。
儲かるの?
投資信託と何が違うの?
この記事ではETF(上場投資信託)と投資信託の違いについて詳しく解説します。
ETFの特徴やメリット、デメリットを投資信託と比較しながら、どちらが自分に合っているのか考えましょう。
ETF(上場投資信託)とは
頭文字をとってETF(Exchenge Treded Funds)の略です。
日本語では上場投資信託と呼ばれています。
かんたんに言うと「上場している投資信託」ということです。
市場に上場していることで、自由に好きな時に売買ができます。
個別株でいうと、トヨタ・ソニーなど、同じよう上場している株と同じように購入できます。
ここが投資信託との大きな違いですね。
また、ETFは分配金をもらるのでキャッシュが増えることです。
ETFに投資をしている多くの方は、配当が魅力なのです。
両方ともファンドとも呼ばれていますが、いくつか異なる性質がありますので、順番に解説していきます。
ETFと投資信託の違いを5つ解説
ETFの特徴は、投資信託との比較で説明したほうが理解が早まります。
それぞれの違いを5つにまとめました。
- 購入できる場所
- 購入方法
- 手数料
- 分配金
- 売却方法
順番に見ていきましょう。
購入できる場所
ETFは、証券会社で購入します。
つまり、証券口座をもっていれば、上場しているETF(銘柄)を市場で自由に購入できます。
証券会社以外では購入できません。
投資信託は、証券会社・銀行・郵便局などの販売会社で購入できます。
また、対面窓口でも購入可能です。
リアルタイムで金額が変わり、個別株と同じように指値・成行などの方法で取引も可能です。
購入方法
ETFは市場が開いている間、いつでも購入可能です。
証券口座をもっていれば、上場しているETF(銘柄)を市場で自由に購入できます。
証券会社以外では購入できません。
投資信託は、販売会社に金額・または口数単位で注文します。
また、投資信託は100円以上から購入できることから、少額ではじめたい人にオススメです。
手数料(コスト)
ETFをこ入する場合、手数料が発生します。
目安として購入金額に対して0.05%で、安いことがメリットです。
手数料は証券会社ごとに設定されており、今は実質的に手数料無料のところもあります。
投資信託も同じく購入手数料がかかります。証券会社ごとに設定されており、目安として購入価格の1%以下です。
注意する点は、3%以上の手数料を取るファンドもあるので、購入する場合は注意が必要です。
※購入手数料無料のファンドもありますので、各証券会社で調べると良いでしょう。
分配金
ETFの分配金は、自動で再投資されません。なので、受け取った分配金はそのまま自分の証券口座へ入金されます。
つまり手動で手続きする必要があり、若干面倒な部分です。
分配金を再投資しない場合は、そのまま口座にいれておけば問題ないです。
投資信託の特徴として、分配金は自動で再投資されます。
つまり、資産運用の手間がかからないということです。
一度商品を選んで購入すれば、ほとんど何もすることがないのです。
売却方法
ETFはいつでも売却可能です。
売却手数料は証券会社によって異なりますが目安として0.1%程度です。
投資信託もいつでも売却可能です。しかしETFとは異なり、信託財産留保額がかかります。中途解約にかかる迷惑料のようなものです。
商品によって違いはありますが、0%〜0.3%が目安です。
ETFのメリット
ETFのメリット・デメリットを解説していきます。
投資を始める前に、表と裏をしっかり確認することが大切です。
信託報酬が安い
ETFは投資信託の一種です。
投資信託と比べてコストが低いことが最大のメリットです。
ETFは取引所を通じて売買されるため、投資信託のように信託会社が運用費用を徴収する必要がないので、その分コストを抑えられるのです。
流動性が高い
ETFは、株式と同じように取引所を通じて売買されるため、流動性が高いことがメリットです。
流動性とは、売買したいときにすぐに売買できるかどうかを表す指標です。
ETFは流動性が高いため、いつでも売買することができます。
ETFのデメリット
投資のデメリットは、人それぞれ許容できる範囲が違います。
投資の成功はしばしば時間を必要とします。
短期的な投資では思うような結果が得られないことが多いからです。
長期目線で考えた時に、自分が許容できるか考えてみて下さい。
短期的にはデメリットでも、中長期でみれば差ほど心配はいらないことが多いので、いくつかデメリットを解説します。
分配金が自動で再投資されない
ETFは、分配金を自動で再投資する仕組みになっていません。
そのため投資信託のように複利の効果が得にくくなっています。
再投資したい場合はその都度自分で設定が可能ですが、手間と手数料がかかります。
値動きが大きい
ETFは、株式と同じように取引所を通じて売買されるため、値動きが大きいことがデメリットです。
特に、短期的な値動きは予測が難しいため、長期で保有する忍耐力が必要です。
少額取引ができない
ETFを取引するには、最低でも1万〜3万円以上は必要です。
中には1万円以下でも取引可能な銘柄がありますが、高リスクなものや仕組みが複雑なものが多いです。
なので、1000円以下の少額で取引したい人には不向きです。
税金がかかる
ETFは、配当金や譲渡益に対して税金がかかります。
配当金は、株式と同じように20.315%の税金がかかります。
個別株の利益も同じように税金がかかります。
無課税で運用したいという人は、つみたてNISAを始める方が良いでしょう。
ETFが向いている人
メリット・デメリットを比べた上で、はたしてETFはどのような人が向いているか、まとめました。
人によって投資目的や、投資金額の違いがありますので、ご自分にETFが向いているかどうか検討してみて下さい。
長期目線で投資したい人
ETFは長期的な目線で運用する人に適しています。
長期間保有することで、市場の短期の変動に対して相対的に耐性を持つことができるからです。
投資をする中で、一番の懸念は「暴落」です。
過去の歴史を見ると、必ず暴落が起きていますが、暴落が来た時に、平然と投資を継続できる人が向いているでしょう。
ポートフォリオを充実し分散投資したい
ETFは多くの異なる資産クラス(株式、債券、商品など)や市場セクターにアクセスできるため、リスクを分散しやすく、ポートフォリオを多様化できます。
これはリスク管理に役立ちます。
低コストを重視する人
ETFは一般的に低コストで取引できるため、コストを抑えつつ投資を行いたい人に適しています。
多くのETFは手数料が低いため、運用コストが少なくなります。
アクティブなトレードをしたい人
ETFは取引所で日中に取引され、リアルタイムの価格情報が利用可能です。
短期的なトレードをしたい人には良いかもしれませんが、
ETFの種類
世の中にはETFの種類がたくさんあります。
日本国内だけでも約300銘柄あり、米国と合わせて約8300銘柄あります
その中から選ぶのは、初心者では難しいので、代表的なETFを紹介します。
最初の頭文字は、ティッカーシンボルといって、商品の名称です。
また、証券口座を持っていれば、より深く調べることができます。
【VTI】バンガード・トータル・ストック・マーケットETF
経費率0.03%
バンガード社が提供する米国株式市場全体を代表するETFです。
S&P 500などの特定の指数に連動するのではなく、米国の株式市場全体を追跡します。
このETFは、米国内のほぼすべてのセクターと規模の企業を含み、幅広い分散投資が可能です。
【VYM】バンガード・米国高配当株 ETF
経費率0.06%
高配当株を中心に構成されたETFで、高い配当を提供する企業に投資します。
高配当を楽しみたい人にはオススメです。
しかし、配当はある程度まとまった資金がないと、子供のお小遣いくらいにしかなりませんので、毎月決まった株数を購入しながら配当を増やす方法がようでしょう。
【VOO】バンガード・S&P 500 ETF
経費率0.03%
VOOは、S&P 500指数に連動し、アメリカの大手企業を代表する株式に投資するETFです。
S&P500種指数のパフォーマンスに連動する投資成果を目指し、主に米国の大型株を保有します。
四半期ごとに時価総額加重平均を用いて保有銘柄のウエートを算定し、リバランス(銘柄入れ替え)をします。
【QQQ】インベスコQQQトラスト・シリーズ1(Invesco QQQ Trust Series 1)
経費率0.2%
インベスコQQQトラスト・シリーズ1は、ナスダックに上場している時価総額が最大規模の非金融企業100社を含 むナスダック100指数に連動した投資成果を目指します。
指数はコンピューターハードウエア ・ソフトウエア、通信、小売り・卸売り、貿易、バイオテクノロジーなどの主要業界の企業を含みます。
まとめ
ETFは、低コストで分散投資がしやすいというメリットがあるため、初心者でも始めやすい投資商品です。
また、近年、NISAやiDeCoなどの制度の普及により、資産運用への関心が高まっています。
低コストで手軽に分散投資ができることから、個人投資家にとって魅力的な投資商品でもあります。
ただし、値動きが大きいなどのデメリットもあるので、投資を行う際にはリスクを理解しておくことが大切です。